【ツアープランナーの仕事内容を解説】なり方や必要なスキル、向いている人とは?1日の流れからやりがい、平均年収まで徹底紹介
はじめに
みなさんはツアープランナーという仕事をご存知ですか?
ツアープランナーとはその名の通りツアーの企画や宿泊先の手配など、旅行に関する業務をする職種です。
旅行を頻繁にする方や、ツアー会社で旅行をする方は知っている方も多いのではないでしょうか。
この記事ではツアープランナーという職業について詳しく解説します。
ツアープランナーの基本的な仕事内容や1日の流れ、必要なスキルなどを見ていきましょう。
ツアープランナーを目指している方は必見の内容となっています。
ツアープランナーとは
冒頭でも述べましたがツアープランナーとはツアーの企画から宿泊先の手配などを担う職種です。
旅行の初めから終わりまでを担当してくれる職業になります。
身近でツアープランナーとして働いているという方は少ないでしょうが、私たちの旅行をより一層楽しくしてくれる職業なのです。
ツアープランナーは何をする?
ツアープランナーの仕事内容は主に以下の4つに分けられます。
- 旅行の企画
- 滞在時間やルートなどの詳細設定
- 採算
- 宿泊施設、交通機関などの手配
メインの業務としては旅行の企画です。
個人の旅行ならば好きなところを目的地にしますが、ツアープランナーはそうはいきません。
どのような旅行ならば需要があるのかなどを調査して大まかなプランを立てていきます。
その後、大まかなプランが立ったら滞在時間やルートの詳細を決定していくのです。
ルートや滞在時間が非効率だとお客様が疲れてしまい楽しい旅行にはなりません。
また、効率的なルートや適切な滞在時間も決めていきます。
ツアープランナーは無償ではないので採算性が取れているかなどの計算もするのです。
目的地が決定したら、アクセスのしやすさなどを考慮のうえ宿泊施設や交通機関を手配していきます。
さらに企業によってはツアーの予約管理や添乗員、精算業務を行うところもあるので業務は幅広いのです。
ツアープランナーは幅広い仕事であることがわかりましたでしょうか。
ツアープランナーのやりがい
ツアープランナーのやりがいは主に以下の3つが挙げられるでしょう。
- 旅行プランを作る楽しさがある
- 旅行者の反応を直接感じられる
- 旅行業に関する知識とスキルが得られる
旅行プランを立てるときは現地の情報や人気のものなどを調べてプランを立てていきます。
それに加えてネット上で調べるだけではなく、現地で視察調査も行うのです。
旅行が好きな人や企画を立てたり計画を立てたりするのが好きな人にとってはやりがいですし楽しめるでしょう。
添乗などを行うとお客様の反応が目に見えるだけでなく感想も直接聞けるので、より一層やりがいを感じるようです。
また、旅行の企画や販売などを行いますので幅広い知識が身につきます。
それらの知識を活かしてプライベートでは安く旅行をしたり、計画性の高さを発揮できたりするでしょう。
いずれも業務で旅行の計画や現地調査などができるため旅行好きにはぴったりです。
ツアープランナーの苦労
やりがいがある一方で当然苦労もあるでしょう。ツアープランナーの苦労として以下の3つが挙げられます。
- 休みがとりにくい
- 給与水準が低い
- 緊急対応をしなければならない
ツアープランナーの需要が高まるのは年末年始やGWなどの大型連休であり繁忙期となるので、自分の希望通りに休みがとりにくいことが苦労の1つです。
ワークライフバランスを重要視するという方は厳しいと感じることもあるでしょう。
また、給与水準が他の業界と比べて低いため、最初は生活を安定させることに苦労するかもしれません。
地域によって給与水準も変わり、多くは給与が低いので「お金を稼ぎたい!」という方は覚悟が必要です。
業務の苦労として大きいのは、宿泊先や交通機関など予想外のトラブルにも臨機応変に緊急に対応することが求められることでしょう。
パッケージツアーのリリース前にルート変更などあった場合には、ツアー日程に間に合うよう迅速に対応しなければなりません。
そのため、必然と残業が多くなるということもあり得ます。
ツアープランナーの平均年収
ツアープランナーの平均年収は440万円です。(厚生労働省調査賃金構造基本統計調査)
しかし実際は会社の規模や地方によっては350万円前後ということも珍しくありません。
都内の大手旅行会社にもなれば年収は500万円前後です。
年収を重要視している方は入社前に待遇面などの情報収集をしっかりしておきましょう。
年収は低いものの旅行好きには向いている仕事です。
年収はなるべく高い方がいいという方は、企業研究をして自分に合った企業を選びましょう。
ツアープランナー1日の流れ
ツアープランナーの1日は上図のような流れです。
日によっては旅行の企画を1日かけて立てることも珍しくありません。
こちらは企画に関連する業務がメインとなる例ですが、添乗が業務としてある場合にはまた大きく変わってきます。
繁忙期になると残業も発生してしまうことも頭に入れておいた方がいいでしょう。
しかし残業を禁止していてワークライフバランスを重要視する企業もありますので、気になる方はそちらも視野に入れて職種研究を進めてみてください。
どんな人が向いてる?
ツアープランナーに向いている人として以下の2つが挙げられます。
- 旅行が好き
- 情報収集が得意
ツアープランナーに向いている素質として、なによりも「旅行好き」であることが一番重要でしょう。
先ほども述べたように苦労する点はいくつかかありますが、旅行が好きでないとやっていけない仕事です。
また、企画のために現地調査やネット上での情報収集をしたりアンケートを使って要望を聞いたりもします。
そのため情報を集めるのが得意という人にも向いている仕事です。
旅行が好き、情報収集が得意という両方の素質を持っている人は楽しく積極的に仕事と向き合うことができるといえるでしょう。
ツアープランナーで求められるスキル・資格・マインド
ツアープランナーに求められるスキル・資格・マインドについて詳しく見てみましょう。
スキル
- 情報収集力
- 臨機応変な対応力
ツアープランナーに求められるスキルとして情報収集力、臨機応変な対応力が挙げられます。
ツアープランナーは需要の高い旅行プランを立てて、旅行先のトラブルにも迅速に対応する必要があるのです。
情報収集力があれば、今世の中で何が流行しているのかや旅行者が何を目的としているのかという情報を素早くキャッチできます。
その能力を活かすことでアイデアの幅も広がり、新しい企画や需要に合った企画を計画することができるでしょう。
また、トラブルが起こっても冷静にその場に合った対応が大切です。
臨機応変な対応力をもって安心・安全な旅行を実現することで旅行者からの信頼を得ることができ、会社の評判にもつながります。
そのため情報収集力、臨機応変な対応力があればスムーズに仕事に取り組めるでしょう。
資格
実はツアープランナーになるにあたって資格は必要ありません。
しかし以下の資格を取得しておくと入社の際に有利になります。
- 旅行業務取扱管理者
- 旅行地理検定
- 世界遺産検定
この中で最もおすすめなのが旅行業務取扱管理者資格です。
こちらの資格は国家資格であり、旅行業に就職する場合はかなりの武器になるでしょう。
資格の種類として、国内・総合・地域限定の3つがあります。
いずれも取得しておくことで武器になりスキルアップにつながるのは間違いありません。
難易度としては他の国家資格の普通程度の難易度になります。
独学でも取得できますが、簡単な試験というわけではないので早めに勉強しておくことがおすすめです。
旅行地理検定は初級・中級・上級の3種類に分かれています。
こちらの資格は比較的取得しやすく、実際に旅行をする方であれば勉強しなくても取得可能です。
学習をする場合は公式テキストと問題集を使用するのがいいでしょう。
世界遺産検定は4級からマイスターの5つに分かれています。
2級以上取得すれば就職活動でアピールできるので是非取得したい資格です。
世界遺産に関する知識は話のネタにもなりますので取得しておくと、楽しい会話を繰り広げられるでしょう。
難易度としては2級で大学生からのレベル、1級で社会人レベル、マイスターになると専門家レベルになります。
自分に合った難易度を選択するのがおすすめです。
マインド
ツアープランナーに求められるマインドは予定外のことも起こるという心構えでしょう。
旅先のトラブルはつきものです。
人数が増えていけば増えていくほどそれらの可能性は高まっていきます。
ある程度のトラブルには対処法がありますが、想定外のトラブルが起きることも珍しくはありません。
そんなときは予想ができなかったと落ち込まないことが大事です。
トラブルが起きた場合は、まずは落ち着いて臨機応変に対応していきましょう。
ツアープランナーのキャリア
こちらではツアープランナーのキャリアについて紹介します。
どうしたらツアープランナーに就けるのか、今後のキャリアパスについて詳しく見てみましょう。
ツアープランナーになるには?
ツアープランナーになるには3つの方法があります。
1つ目は専門学校を経て入社することです。
ツアープランナーを目指すための専門学校もあり、将来のキャリアが決まっている方はこちらの方法を視野に入れておきましょう。
もし確実にツアープランナーになりたい方は専門学校で専門知識を学んだうえで入社することがおすすめです。
2つ目は未経験からなる方法になります。
未経験でも先ほど挙げた資格を取得すれば入社の可能性が高まるでしょう。
未経験でも独学次第でツアープランナーになれますので、「学校に行くお金がない」という方にもチャンスがあります。
3つ目は旅行業界の未経験でもチャレンジしやすい職に就いてからツアープランナーに転職する方法です。
旅行に関する知識と経験を身につけるためにまずは未経験でも大丈夫な旅行業で働き、その後にツアープランナーへと転職することも可能になります。
その際は旅行業に就いたことがあるとアピールをするのが大事です。資格があるとより優位に進められるでしょう。
旅行業にはハードな労働環境もあるので、しっかりと企業研究を行うのが大事なポイントです。
ツアープランナーのキャリアパス
ツアープランナーは基本的に旅行会社や旅行代理店に勤務をします。
いきなりツアープランナーになるのではなく、添乗やカウンターセールスなどで経験を積んでいくのです。
専門学校で知識を学んだ方も未経験の方も大体は窓口から経験を積んでいきます。
もし早めにステップアップをしたい場合は、先ほど挙げた旅行業務取扱管理者資格を取得するのがおすすめです。
こちらは取得するのが難しい資格でもありますが、取得すれば強い武器になります。
「早めに出世したい!」「将来はマネジメント側になりたい!」という方であればぜひ取得しましょう。
資格を持っていればマネジメント側にまわったり、転職にも優位になったりします。
マネジメント側に回ると周りを引っ張る役割となり、責任のある仕事ができるでしょう。
さらにあらかじめ旅行業務取扱管理者資格を取得していれば起業もできるのです。
いずれも資格を持っていればキャリアアップの際に優位となりますのでぜひ資格取得を目指してください。
キャリアップを果たせば、自分のしたいと思える仕事が実現しやすくなるでしょう。
ツアープランナーの最新動向
ツアープランナーは経済に影響されやすいですが、経済が良ければ需要が高まる職業でもあります。
そちらを踏まえて最新動向についてチェックしてみましょう。
需要が高まっている
ツアープランナーは需要が高まっている職種です。
「プランを立てるのが面倒くさい」という方にとってツアープランナーはありがたい存在になります。
また、働き方改革によって休みがとりやすくなるとレジャーの需要もより高まっていくでしょう。
しかし日帰り旅行の増加によって売り上げは減少傾向にあるので、市場の拡大はなんとも言えないところです。
経済の影響を受けやすい
ツアープランナーに限らず旅行業は経済の影響を受けやすいものです。
そのため、会社が倒産する等という可能性があり得ます。
観光業は景気が良ければ売り上げも伸びていきますが、不景気になると売り上げが減少していきますので、世の中の景気を知っておくようにしましょう。
起業をしたい方・した方であれば、先を見据えた経営が必要になります。
安定志向の方は少し不安に感じるかもしれませんので、もし可能であれば副業などをしておくのもおすすめです。
ツアープランナーにはおすすめの本
先ほどもいったようにツアープランナーは資格があれば有利になります。
これから紹介する本は資格習得に特化した本もあるので是非参考にして見てください。
2021年版 ユーキャンの国内旅行業務取扱管理者 過去問題集
こちらの本はイラストと図表が丁寧でわかりやすい問題集となっています。
旅行業務取扱管理者は旅行業に就きたい人は取得しておきたい資格の1つです。
解答解説は取り外し式で勉強しやすくなっています。
旅行業に就く方は是非こちらの本を手に取ってみましょう。
残業ゼロの「1日1箱」仕事術
こちらの本は残業に悩まされている仕事に就いている方におすすめです。
残業をゼロにするために必要な仕事術が書かれています。
とくにツアープランナーは残業も多い仕事です。
自分で仕事の仕方を工夫することで、時間も有効活用できるでしょう。
資格がなくても「旅行業」や「観光業」ができる本~「withコロナ時代」の2つの方法~
こちらの本は資格がなくても旅行業や観光業に携わりたいという方に是非とも読んでいただきたい1冊です。
口コミでも「タイムリーな本」「体験ツアーをしたい方やガイド業をしたい方におすすめしたい」と評判があります。
ページ数も106ページとなっていて読みやすい量になっていますので、本が苦手な方でも手に取りやすいでしょう。
まとめ
この記事ではツアープランナーについて紹介しました。
ツアープランナーは経済に影響されやすい仕事でもありますが、旅行好きにはぴったりな仕事です。
給料面で心配という方は企業研究をしてから入社する会社を決めると安心でしょう。
ツアープランナーが属している旅行業界については以下の記事を参考にしてくださいね。