【自己分析ノートの書き方・作り方を解説】なぜ自己分析をするならノートにするのか?書いた後の活用方法まで具体例とともに紹介
はじめに
自己分析をするうえで欠かせない「自己分析ノート」。
いざ自己分析を始めようと思っても、どのようにノートにまとめていけば良いのか悩んでいる人は多いのではないでしょうか?
そこでこちらの記事では、自己分析ノートの選び方から書き方まで具体的に解説していきます。
ノートにまとめる際の注意事項や、作った後どんな場面で役に立つのかも紹介しますので、これから自己分析を始めようと考えていた人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
自己分析ノートとは?
自己分析ノートとは、自己分析を進めるうえでのメモ書きや結果をまとめる際に使用するノートのこと。
過去の出来事や、自分の強み、これからやりたい仕事についてなど、過去・現在・未来についてあらゆることを一冊のノートにまとめていきます。
ノートを作る目的は次の2点です。
- 言語化することで頭の中を整理するため
- いつでも内容を振り返られるようにするため
自己分析は一度やったら終わりではなく、定期的に見直すことでさらに深められます。
自己分析を始めた日から内定を得るまで、あらゆる場面で活躍するノートですので必ず作るようにしましょう。
データではなく手書きをオススメする理由
自己分析ノートは、データではなく手書きで作成するのがオススメです。なぜなら、手書きだと
- 追記しやすい
- 修正しやすく、修正前の内容も残り続ける
- 場所や充電を気にすることなく、いつでも追記や振り返りができる
- ペンを手に持つことでアイデアが出やすくなる
- データ入力よりも書いた内容が記憶に残りやすい
というメリットがあるからです。
自己分析は就活を進める中でどんどん深まっていくもの。また、数ヶ月前の自分とは異なる考えや視点が生まれる場合もよくあります。
そのため、追記のしやすさや過去の自分の考えがしっかり残り続けることが、自己分析を深めるうえで非常に重要です。
手書きは面倒に感じるかもしれませんが、それを上回るメリットがあります。次に紹介する「自己分析ノートの選び方」を参考に、これから使うノートを準備しましょう。
自己分析ノートの選び方
自己分析ノートは、以下の条件を全て満たすものが理想です。
- カバーやバンドがついていて丈夫なもの
- A4サイズ
- 見開きで使えるノートとじタイプ
- シンプルな見た目
ノートは就活を始めてから内定を得るまでずっと使い続けるものなので、丈夫なものを選びましょう。
大きさはA4サイズが理想ですが、B5サイズでも構いません。
ただし、あまりにも小さなノートは避けましょう。1ページに書ける量が少ないため、1つのテーマが複数ページにわたり振り返りがしづらくなります。
ノートの形式はリングとじよりもノートとじがオススメ。理由は、見開きで使えるためグラフや表を2ページにわたって大きく書けるからです。
最後の見た目については、特にこだわりが無ければシンプルなものをオススメします。
なぜなら、自己分析ノートは面接の待ち時間に開く場合があり、人事に見られる可能性があるからです。
とはいえ、実際に使う自分が気に入るかどうかが一番大事。お気に入りのノートだと、就活のモチベーションも高まります。
ぜひ上記を参考にして、自分に合った一冊を見つけましょう。
自己分析ノートを書く前にやること
ノートが用意できたら、4ページ目から使い始めるようにましょう。最初の3ページは、一通り自己分析が終わった後にまとめを記入するために空けておきます。
まとめを記入する最初の3ページの見出しは次の3つです。
- 自分の性格について分かったこと
- これからやりたいこと
- 自己PRとして使えるエピソード一覧
それぞれ1ページ使用し、自己分析した結果や気づきを箇条書きで書いていきます。まとめのページが最初にくることで、振り返りや追記がしやすくなるのがメリットです。
また上記以外に、目標や意気込みを最初のページに書くのもオススメ。
就活はやる気を保ち続けるのが難しく、ときには落ち込むこともあります。自分を勇気づける言葉がすぐ目に入る状況を作ることで、モチベーションを上手く維持しましょう。
4ページ目以降の使い方は、次の「自己分析ノートの書き方」で紹介します。ぜひこちらも参考にして、自己分析ノートを完成させましょう。
自己分析ノートの書き方
ここからは具体的な書き方を5つのSTEPに分けて解説していきます。
使用するページ数の目安まで具体的に紹介しますのでぜひ参考にしてください。
STEP1 モチベーショングラフを描く
まずは見開き2ページを使って、「モチベーショングラフ」を書きましょう。
モチベーショングラフとは、幼少期から現在までのモチベーションをグラフに表し可視化することで、ざっくりと自分史を振り返られる自己分析の1つの手法です。
横軸を時間、縦軸をモチベーションの高さとしてグラフを描いたら、グラフが上下した出来事や要因を書き込んでいきましょう。
そうすることで、過去自分がどんなことを行い何を感じたのか、どんなことが自分のモチベーションに関係するのかをざっくりと把握でき、自分の価値観や強みを知るきっかけになります。
STEP2 過去困難だったことを書き出す
続いて1ページを使い、「過去困難だったこと」や「辛かったこと」を箇条書きで書き出していきましょう。
これが、ガクチカ(学生時代に力を入れた経験)や自己PRのヒントに繋がります。
どんな些細なことでも構いませんので、STEP1で描いたモチベーショングラフを見ながら思いつく限り書き出しましょう。質よりも量が大事です。
STEP3 過去嬉しかったことを書き出す
続いてまた1ページを使い、今度は逆に「過去嬉しかったこと」や「やりがいを感じたこと」を書き出していきましょう。
こちらは、将来自分がやりたいことや、企業選びの軸に繋がります。
STEP2同様、どんなに小さなことでも構いません。とにかく数を意識して書きましょう。
STEP4 STEP2・3の深掘りをする
次は、STEP2とSTEP3で書き出したことを深掘りしていきましょう。そうすることで、自分の強みを発見でき、志向性や価値観が掴めてきます。
まず、困難だったこと・嬉しかったことのそれぞれについて、印象に残った出来事TOP3を選出しましょう。
そして計6つの出来事を選出したら、それぞれ1ページを使って深掘りしていきます。具体的なシチュエーションを書き出し、以下の質問に答える形式で深掘りをしていきましょう。
困難だったこと・辛かったこと
- なぜそれに取り組もうと思ったのか
- なぜその問題が起きたのか
- どんなところが大変だったのか
- なぜそれを乗り越えられたのか
- 結果として何を得たか
これらの質問に答えることで、自分の強みや問題解決力が知れるため、自己PRやガクチカを考える際のヒントになります。
嬉しかったこと・やりがいを感じたこと
- どのようなきっかけで起きたのか
- なぜ嬉しさややりがいを感じたのか
- 自分にどのような変化が生じたのか
- 相手にどのような変化を与えたのか
- その後、自分の行動や考えにどのような影響があったか
これらの質問に答えることで、自分が喜びややりがいを感じることの傾向が掴めるため、将来やりたいことを考える際のヒントになります。
STEP5 STEP4までの内容をまとめる
最後に、STEP4まで実施したことで分かったことや気づきをまとめていきます。前章「自己分析ノートを書く前にやること」で説明した最初の3ページに箇条書きで書いていきましょう。
まとめる内容は次の3つです。
- 自分の性格について分かったこと
- これからやりたいこと
- 自己PRとして使えるエピソード一覧
最初から1ページ全て埋める必要はありません。就活を進めるうえで新たに感じたことや分かったことを都度追記していきましょう。
自己分析ノートを書くときの注意事項
自己分析ノートは、書く内容や量も大事ですがそれだけでは上手くいかない場合があります。より効果的な自己分析ノートを作るためには、少しのテクニックや工夫が必要です。
そのためここからは、自己分析ノートを書くときの注意事項4点を紹介します。
最初から完璧にしようとしない
1つ目は、最初から完璧にしようとしないことです。
幼少期からのあらゆる出来事を隅々までまとめようとする人もいますが、それではあまりにも時間がかかってしまいますし、そこまで細かく振り返る必要もありません。
実際に面接では、大学時代や高校時代について聞かれることがほとんど。そのため、あまり記憶に残っていない幼少期や小学校時代については無理に思い出さなくて大丈夫です。
また、自己分析は一度やったら終わりではありません。就活を通して、徐々に精度が上がっていくものです。
一度で完璧を目指すのではなく、定期的にノートにまとめることで自己分析を深めていきましょう。
余白を意識的に作る
2つ目は、余白を意識的に作ることです。最初から詰めて書くと、後からの気づきや修正を書き入れる隙間がなくなってしまいます。
今後追記や修正があることを前提に、適度に行間を空けたり、テーマごとにメモ用として1ページ空けたりするなど、十分なスペースを確保しましょう。
ノートを書く前に自己分析ツールを使わない
3つ目は、自己分析ツールを使用するタイミングです。
自己分析のヒントを得るために性格診断などの自己分析ツールを使用する人も多いと思いますが、必ず自己分析ノートを一通り書いた後に使用しましょう。
なぜなら、性格診断を受けてから自己分析ノートを書き始めると、診断結果に引っ張られてしまうことが多いからです。
「自分の性格はこうだ!」と思い込んでしまい、それ以外の自分の強みや価値観を探すのが難しくなってしまいます。
自己分析ツールにて客観的な視点を取り入れることは有効な手段ですが、もし使用する場合は必ず自己分析ノートを書いた後にしましょう。
他の就活ノートと一緒にしない
4つ目は、他の就活ノートと一緒にしないことです。
就活を進めるうえで、業界分析や企業分析用にノートを作る人も多いと思います。
ただ、就活用ノートとして自己分析の内容も合わせて1冊にまとめるのはあまりオススメできません。
なぜなら、自己分析の結果と業界・企業分析の結果を照らし合わせることが就活において非常に重要だからです。
自分のやりたいことに対して、その業界・企業では実現できるのか。自分の強みを発揮できる環境は、どのような業界・企業にあるのか。
このようにノートを分けた方が比較しやすいため、自己分析専用のノートを用意しましょう。
自己分析ノート作成後の活用方法
自己分析ノートはまとめたら終わりではありません。
まとめた後に就活のどんな場面で役立つのか、活用方法について紹介します。
インターンや企業説明会に参加した後
インターンや企業説明会に参加した後は、必ず自己分析ノートを開きましょう。
なぜなら、企業の説明を聞き魅力に感じたことは何か、逆に志望度が下がったのはどんな部分か振り返ることで、自分が仕事をするうえで大事にしたいポイントが分かるからです。
自己分析ノートの最初に書いた「これからやりたいこと」をもう一度見直し、新たな気づきを追記しましょう。
エントリーシートを提出するとき
エントリーシートの記入には、自己分析ノートが必須。むしろ自己PRやガクチカ、志望動機に関する設問に答えるために、今までノートをまとめてきたと言っても過言ではありません。
「自己分析ノートの書き方」で説明したように、過去困難をどのように乗り越えたのかが自己PRやガクチカのヒントになり、過去嬉しかった出来事が志望動機や将来やりたいことに繋がります。
また、あらかじめノートに自己分析結果をまとめておくことで1社あたりの記入にかかる時間を短縮でき、より多くの企業にエントリーできるのもメリットです。
提出の段階で自分の強みは何か考え始めるのと、ノートを振り返りどの強みをアピールするか考えるのとでは雲泥の差。
早い段階から自己分析ノートを作って、選考の下準備をしましょう。
面接前
自己分析ノートは、面接前にも効果を発揮します。
なぜなら事前に目を通すことで、面接での受け答えに一貫性をもつことができ、「これを聞かれたらこう答えよう」と面接のシミュレーションもできるからです。
さらに、面接前に確認することで心を落ち着かせる効果もあります。
面接はどうしても緊張するもの。ただこれまで自分がまとめてきたノートを振り返ることで、「自分はこんなに時間をかけて頑張ってきたのだからきっと大丈夫」と自信に繋がります。
このように面接の予習として使えて、自分の努力量を可視化できるのも自己分析ノートのメリットです。
内定後
内定後、その企業が自分に合っているのか最終確認するために自己分析ノートを振り返りましょう。
就活のゴールは内定獲得ではなく、自分に本当に合った企業から内定を得ること。
入社するかどうかの最終判断をする際は、自己分析ノートを使って自分の価値観や将来やりたいことを必ず再確認しましょう。
まとめ
自己分析は、ノートにまとめることで最大の効果を発揮します。自分の思考や過去を整理する際はもちろん、定期的な見直しをする際にノートは非常に有効です。
自己分析ノートは、就活のあらゆる場面で活躍する万能アイテム。ぜひ今回紹介した方法を参考にして早速ノートを書き始めてみましょう。
ちなみに、自己分析はなぜ必要なのか、自己分析自体のメリットについては以下の記事で解説しています。
【就活における自己分析の目的とは】なぜ就活の1番始めに自己分析をするべきのか?始める時期や自己分析のメリットまで解説!
自己分析の目的を正しく理解したうえで、最強の自己分析ノートを作りましょう!