【長期インターンとは何か徹底解説】参加するメリットや給料体系は?期間や参加学年、いつから始めれば良いのかまで徹底紹介!
はじめに
インターンシップは就職活動の1つであり、多くの学生が行っています。
「自分もインターンに参加しよう」と決意している学生も多いことでしょう。
その一方で「長期インターンと短期インターンのどちらにするか迷っている」という学生もいるのではないでしょうか。
この記事では長期インターンについて参加するメリット・平均期間・参加学年・給与体系など詳しく解説します。
長期インターンに参加したいと考えている学生は必見です。
長期インターンとは
インターンとは、日本では「職場体験」という意味を持ちます。
実際に学生が希望する職種や会社を見学し、仕事の一部を任せてもらうことにより職場や職種への理解を深め、入社後により働きやすくするための試みです。
インターンをはじめる時期や期間は法律では定められていません。そのため、企業によってインターンの開始時期や期間は異なります。
現在はインターンを実施する期間によって「長期インターン」「短期インターン」という大まかな区別があるだけです。
ここでは長期インターンの期間の目安や参加学年などについて解説します。
長期インターンの期間
実施する企業によって期間・勤務日・勤務時間ははさまざまですが、多くの企業は3か月以上のインターンを「長期インターン」と定義しています。
興味を引かれた長期インターン先を見つけたらまず期間と勤務形態・勤務日・勤務時間を確認しておくといいでしょう。
また、受け入れる企業側も短期インターンより負担が大きいため募集人数は少なめで、給与が発生するのも特徴です。
1年以上のインターンも可能
企業によっては1年以上のインターンが可能なところもあります。
期間が長くなるほど企業は学生にさまざまな仕事を経験させてくれるでしょう。
インターンは就活には直接的な関係はないといわれています。
しかし、長期間1つの企業でさまざまな仕事をさせてもらうことは貴重な経験となるはずです。
必ず就職したい業界や会社がある学生の場合、長期インターンに参加すると得られるものは大きいでしょう。
長期インターンを始める学年
大多数の企業では長期インターンを開始する学年に制限はありません。1年生でも4年生でも参加できます。
短期インターンの場合は2年生から3年生に上がる春休みや3年生になってから参加する人が多いようです。
文部科学省が発表している令和元年度のインターン実施状況によると、約40%の学生が3年生のときにインターンへ参加しています。
3か月程度の長期インターンであれば2年生~3年生の春休みから夏休みにかけて参加するのもいいでしょう。
授業と兼ね合いや希望する職種や企業の長期インターン募集時期などとすりあわせて決めてください。
1年生から参加する学生も多い
長期インターンの場合は期間が長いことから1年生から参加する学生もいます。
長期インターンは給与がでるところが大半です。
アルバイト代わりに長期インターンをしようと考える学生もいるでしょう。
ただし、企業によっては1年生は参加不可としているところもあります。1年生は大学生活に慣れることも大切なのです。
1年生で参加するのであれば、夏休み明けや冬休み中など大学生活に慣れた時期にしておきましょう。
長期インターンの給与について
短期インターンは給与がでないことが大半ですが、長期インターンは給与が出ることが普通です。
どのくらい給与が出るのか興味がある学生も多いことでしょう。
ここでは長期インターンの給与について解説します。
アルバイトと同様に時給制が多い
長期インターンはアルバイト同様に時給制の企業が大半です。時給額は企業によって異なります。
しかし企業は都道府県が定めた最低時給以上は支払わなければなりません。東京都の場合は1,013円、大阪府は963円です。
最低時給は厚生労働省のホームページから調べられるので必要ならば確認しましょう。
最低時給を下回る時給だったり一定の基準以上の労働時間を求められたりする場合は違法インターンの可能性があります。
速やかに大学に相談してください。
インターン雇用契約を結ぶ企業もある
企業によってはインターン雇用契約という専門の契約を結ぶところがあります。
アルバイト扱いではなく業務委託契約扱いとなる長期インターンに対して結ぶことが多いでしょう。
業務委託とは働いた時間ではなく請け負った人が作り上げた成果に対して報酬を払うシステムです。
雇用契約を結ぶ場合はよく内容を確認して結んでください。
契約をすれば法的な責任を負うことになります。「契約書を読んでいない」というのは通用しませんので気をつけましょう。
インセンティブ制度もある
企業によっては目標の達成度合いに応じて報奨を与えるインセンティブ制度を導入しているところもあります。
目標を達成すれば見返りがあることはモチベーションのアップにも繋がり効果的です。
インセンティブ制度を長期インターンにも取り入れている企業は実力主義・成果主義とも考えられます。
自分のスキルや成長意欲が高い方にはオススメできる報酬体系です。
長期インターンの業務内容
ここでは企業が長期インターンに参加している学生に任せる業務内容について解説します。
一般的なアルバイトやパート従業員に比べてどのような違いがあるのか確認してください。
正社員同様の仕事をさせてもらえることもある
長期インターンに参加した学生にどのような仕事を任せるかは企業によって異なります。
しかし、長期インターンの目的が職種の実情をより具体的に知ることなのでアルバイトと同じ仕事しかできないということはありません。
長期インターンは時間があるので会社の仕事内容の説明から丁寧にしてくれる会社もあります。
最初は簡単な仕事から始めて、後に正社員と同じ仕事をさせてくれるところもあるでしょう。
長期インターンを始める前に会社からの説明をしっかりと聞いて疑問があれば遠慮なく質問をしてください。
そうすれば不安なく長期インターンを始めることができるでしょう。
自社のさまざまな仕事を経験させてもらえることもある
企業によっては自社の仕事をまんべんなく体験させてくれるところもあります。
会社の仕事をくまなく知ることができるのは大きなメリットです。
その一方で、短期間で仕事が変わるので長期インターンのメリットが感じられないこともあります。
しかし「自分は営業を希望していたが企画の魅力も知ることができた」というような新たな気づきもあるでしょう。
どのような仕事をどのくらいの期間体験させてくれるか、会社側の説明をよく聞いて決めることが大切です。
長期インターンに参加するメリット
では、長期インターンに参加するメリットとしてどのようなものがあるのでしょうか?
ここでは代表的な例をいくつか紹介していきます。
希望する職種の内情がわかる
希望する職種の企業で実際に働いてみれば内情がある程度見えてくるものです。
新卒者が早々に離職してしまう理由の1つに「就職した会社に抱いていたイメージと実情が違った」というものがあります。
面接や先輩訪問・短期インターンだけでは会社の内情を把握するのは難しいものです。
しかし、長期インターンを経験すれば外からは分からなかった職種の内情がある程度は見えてきます。
希望する職種を変えるのか、それともこのまま進むのか決断する材料になるでしょう。
また、希望する職種や企業で活躍するには身につけておいたほうがいいことや、これから就職までに学んでおくべきことも分かってきます。
就活をする際のアピールになる
インターンは就活に直接的な影響はないといわれています。
しかし、長期インターン経験を選定の基準としている企業や長期インターン参加者限定のイベントを開催している企業もあるでしょう。
また、面接の際その企業を志したきっかけとして長期インターンの経験をあげても効果的です。
企業側も長期インターンをするくらい職種や企業に熱意を持っている学生に注目してくれるでしょう。
このほか、ベンチャー企業などでは長期インターンを行った学生に内々定を出すところもあります。
スキルアップができる
長期インターンに参加することで会社の即戦力となるスキルを身につけることも可能です。
一人前の会社員となるために必要なスキルは通常入社してから少しづつ身につけていきます。
それを先取りしておくことで同期入社の社員と差を付けることができるでしょう。
また、長期インターンに参加した会社に入社できれば気心の知れた先輩社員もいるので心強いはずです。
仕事の内容をある程度分かっている新入社員は会社からしても頼りになります。
資格取得をバックアップしてもらえる可能性がある
会社によっては、長期インターンに参加した就活生の資格取得をバックアップをしてくれるところもあります。
簿記や2級FP技能士・税理士など仕事に役立つ資格を取得してくれる社員がいれば会社としても心強いものです。
直接勉強を見てもらえなくても資格取得者の仕事を間近でみせてもらうことが可能でしょう。
合格までの勉強方法の話を聞くことができればモチベーションのアップにも繫がります。
また、取得を目指す資格に関わる仕事をさせてもらえば勉強になることもあるでしょう。
長期インターンは給与がでるので資格取得の資金にすることもできます。
ただし「就活生の資格取得をバックアップします」と大きく宣伝している会社はほとんどありません。
自分で情報を集めて動くことが大切です。
長期インターンをする際の注意点
長期インターンに参加する場合、いくつかの注意点があります。
ここでは長期インターンに参加できて良かったと思えるように注意すべきポイントを紹介します。
学業に支障が出ないようにする
長期インターンの多くが週に2~3日、1日数時間程度です。
しかし、やる気がある学生にはいろいろな仕事を任せるという企業もあります。
実力を認められれば嬉しいかもしれませんが、単位が取れず大学を卒業できなかったら本末転倒です。
大学の授業に支障が出ないよう、インターンが始まる前に企業にカリキュラムを提示し理解を求めましょう。
ほかの職種を知る機会も作ろう
長期間インターンをすればそれだけ職種や会社の内情には詳しくなりますが、その一方でほかの職種を知る機会が少なくなります。
「この仕事に就きたい」と長期インターンに参加したが、内情を知ったら別の業種に興味が移ることもあるでしょう。
そのとき、ほかの職種へ長期インターンに参加する時間がなければ就活をする際に不利になります。
1日~1週間の短期インターンを複数経験してから長期インターンに参加するなど工夫することも大切です。
長期インターンに参加して困ったら?
長期インターンはあくまでも就職活動の1つであり大学の学業とは無関係となります。
現在はインターンを単位認定する大学も増えましたが、短期インターンのみが対象になる場合が大半です。
長期インターンをしているうちに仕事が面白くなってしまう学生もいるかもしれません。
前述したように、卒業できなければ元も子もないので学業と両立させることが重要です。
また、残念ですが学生のやる気と善意につけ込んで悪質で違法なインターンを行う企業も存在します。
中でも、無給で長期インターンをしてほしいと申し出た企業には注意しましょう。
正社員と同じような仕事を長期にわたって無給で行うように求める長期インターンは違法です。
いくら魅力的な内容でも応じてはいけません。
もし、提示された給与が支払われなかったり就業中のトラブルで高額な賠償を請求されたりした場合などはひとりで悩まずに大学へ相談しましょう。
このほかセクハラ・パワハラも同様です。セクハラやパワハラに該当する行為を受けた場合も速やかに大学に相談してください。
長期インターンの将来性
長期インターンを行えば学生が早くから社会の実情を知ることができます。
また長期インターンは会社と学生の相性を確かめるには有効な手段です。
近年は長期インターンに参加した学生のうち優秀な人に内々定を出すという例も増えてきました。
そのため、長期インターンに参加することは就職活動を有利に戦うためにもかなり重要だといえるでしょう。
このほか、現在の学生は仕事のやりがいや魅力と共に、社内の雰囲気や人間関係も重視しています。
「せっかく希望する職種に内定が出たが、社内の雰囲気が悪いので早々に辞職してしまった」というケースも増えているそうです。
そのようなことにならないためにも長期インターンは有効となります。
現在は、長期インターンを希望する学生と企業をマッチングさせるサイトも登場してきました。
このようなものもうまく利用しながら、長期インターンシップ先を決めてもいいでしょう。
まとめ
今回は長期インターンの内容やメリット・デメリットなどを詳しく解説しました。
長期インターンに参加すれば会社の内情を詳しく知ることができます。
また社員と繋がりができれば修了後の就職活動も有利に運びやすくなるでしょう。
その反面、学業との両立が大変だったり視野が狭くなったりします。
短期インターンと長期インターンを組み合わせるなど、自身で工夫していろいろな職種や会社を知ることが重要です。
また、本サイトでは以下のように実際に長期インターンに参加する学生の記事も掲載しているのでぜひ参考にしてみてください。