業界研究のやり方・ポイントを徹底解説!そもそもなぜ業界研究をやるのか?注意点と終わった後のアクションプランまで紹介
はじめに
就活において自己分析と同じくらい重要とされる業界研究。
しかし「なぜ業界研究しなければいけないの?」と疑問に感じていたり、「業界のどんな情報を集めればよいのだろう?」とやり方に悩んでいる人は多いのではないでしょうか。
そのためこちらの記事では、業界研究の目的・やり方について徹底解説していきます。
業界研究のやり方を5ステップに分けて具体的に解説し、情報収集の方法も合わせて紹介するので、こちらの記事を読めばすぐにでも業界研究を始められるでしょう。
また業界研究が終わった後のアクションプランまで紹介するので、これから業界研究する人もすでに業界研究を始めている人もぜひ参考にしてください。
業界研究とは
業界研究とは、世の中にどのような業界があるのか知り、その業界のビジネスモデルや仕事内容を理解すること。
そして自分に合った業界・職種かどうか見極め、入社後のミスマッチを防ぐことが目的です。
業界研究は就活において欠かせない重要な作業であるうえに、自己分析と並行してなるべく早い時期から始める必要があります。
自己分析と並行してやらなければ自分に合った業界かどうか判断できませんし、インターンシップの時期までに業界研究を終わらせなければ、どのインターンシップに参加すればよいか分かりません。
自分に合う業界をいち早く見つけ、今後の就活をスムーズに進めていくためにも、早い時期から業界研究を始めましょう。
なぜ業界研究をやるのか
「業界研究する前から志望業界が決まっている」・「業界研究しなくても企業研究だけすればよいのでは?」と思う人もいるでしょう。
確かに自分に合った仕事を見つけるためだけなら、企業研究だけでもよいかもしれません。
しかし、企業研究では得られない業界研究ならではのメリットが存在します。
これから紹介する3つのメリットを理解してから業界研究を始めましょう。
就活の視野を広げるため
業界研究することで就活の視野を広げられます。
就活初期はどうしても身近な業界や昔から憧れていた業界ばかり見てしまいがちです。
しかし本当に自分に合う仕事は、自分がまだ知らない業界にあるかもしれません。
世の中にどんな業界があるのか知り、今まで知らなかった業界についても理解を深めることで、将来の選択肢を増やしていきましょう。
志望動機に説得力をもたせるため
面接の場で「なぜこの業界を志望しているのですか?」と聞かれることはよくあります。
しかし業界研究せずに憧れや先入観だけで業界を絞ってしまった場合は、説得力のある回答ができません。
「自分のやりたいことが一番できる業界だから」と回答しても、「それなら◯◯業界でもよいのでは?」と面接官から追加で質問されてしまったらきっと言葉に詰まるでしょう。
説得力のある志望動機を作るために業界研究は欠かせません。
業界研究により様々な業界の知識を身につけ、あらゆる業界と比較したうえで志望業界を選んだ理由を答えられるようにしましょう。
企業選びを効率化するため
業界研究は企業選びの効率化にも繋がります。
「自分のやりたいことがまだ定まっていない」・「どんな仕事が自分に合うのか分からない」という場合、一つひとつの企業を見て自分とのマッチングを確かめていくのは非常に大変です。
しかし業界研究することで、自分のやりたいことや自分に合う仕事を絞ることができ、企業選びの効率化が図れます。
同じ業界でも企業ごとで経営方針や社風は異なりますが、事業内容や仕事内容は似通っていることがほとんどです。
自己分析しても自分のやりたいことがまだ漠然としている場合は、業界研究により自分の興味・関心のある分野を明確にしていくとよいでしょう。
業界研究のやり方5ステップ
「何から手をつけたらよいのか分からない…」と業界研究のやり方に悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
そのためここでは、業界研究のやり方を5つのステップに分けて具体的に解説していきます。ぜひ参考にしてください。
STEP1 どんな業界があるのか調べる
まずはどんな業界があるのか調べることから始めましょう。
「業界研究」=「特定の業界について詳しくなること」だと思いがちですが、まずは世の中にどんな業界があるのか知り、就活の視野を広げることが重要です。
業界地図などを参考にどんな業界が存在するのか調べ、その中から自分のやりたいことが実現できそうな業界を探していきましょう。
STEP2 業界の全体像を把握する
自分に合いそうな業界や気になる業界を見つけたら、まずはその業界の全体像を把握しましょう。
次の4点について調べると、その業界の全体像や特徴が分かります。
- どんな仕組みで利益を生み出しているか(ビジネスモデル)
- 商品やサービスの種類
- 顧客の形態(企業向けのBtoBか消費者向けのBtoCか)
- 世の中に対してどのように貢献できるか
STEP3 業界の成長性・安定性を調べる
業界の全体像を把握したら、次は業界の成長性・安定性を調べましょう。
成長性・安定性は、将来長く働き続けるために重要なポイントです。
衰退していく業界では、挑戦できる環境が少ないうえに収入の増加も見込めません。
どんなに自分に合った仕事でも、業績が悪化すれば解雇される可能性もあります。
業界の成長性・安定性を知るためには、次の3点について情報を集めるとよいでしょう。
- 市場規模の推移
- 現状・今後の課題
- 市場規模拡大の可能性
STEP4 具体的な仕事内容を調べる
業界の成長性・安定性が確認できたら、次は具体的な仕事内容について調べましょう。
自分に合った業界か確かめるためには、事業内容だけでなく仕事内容も重要です。
どんな職種が存在するのか調べ、適性があるか自分の長所や短所と比較してみましょう。
STEP5 自己分析の結果と照らし合わせる
業界の情報を集めた後は、自己分析の結果と照らし合わせていきましょう。
いくら成長性があり魅力的な業界であっても、自分の就活の軸と合わなければ入社後楽しく働くことはできません。
「調べる前は自分に合った業界だと思っていたけれど、いざ調べてみたらイメージと違った…」ということはよくあります。
本当に目指すべき業界なのか確かめるため、次の3点について自己分析の結果と照らし合わせてみてください。
- 自分の就活の軸と合っているか
- 自分のやりたいことが実現できるか
- 自分の強みが活かせる環境か
ちなみに就活の軸がまだ作れていない場合は、ぜひこちらの記事を参考にして作ってみてください。
【就活の軸の作り方を3ステップで解説】そもそも就活の軸とは本当に必要なの?業界ごとの具体例や注意点を参考に作ってみよう
業界研究のポイント
業界研究のポイントは、「広く浅く」情報を集めることです。
興味がある業界だとたくさん時間をかけて詳細な情報を集めたくなるかもしれません。
しかしそれでは時間がいくらあっても足りませんし、業界研究の目的はあくまで「自分に合った業界・職種かどうか見極めること」です。
まずは基本的な情報から大まかに把握し、自分に合うかどうか判断していきましょう。
業界の詳細な情報や知識は、今後企業研究を進めていくうちに徐々に身についていくものです。
最初から特定の業界に絞って「狭く深く」情報を集めるのではなく、まずは「広く浅く」情報を集めるようにしましょう。
業界研究のための情報収集方法
業界の情報を集める手段はたくさんありますが、どんな情報を知りたいのか目的に合わせて使い分けるとよいでしょう。
下記を参考にして、効率よく必要な情報を集めていってください。
【どんな業界があるのか知りたい場合】
- 業界地図
- 就活四季報
【業界の最新情報を知りたい場合】
- 新聞
- ニュース
- 業界団体のホームページ
【業界について網羅的に知りたい場合】
- 書籍
- 業界研究セミナー
- 就職情報サイト
本サイトでも各業界に関する情報をまとめています。ぜひこちらも参考にしてみてください。
業界研究の注意点
ここまで業界研究のやり方や情報収集の方法について解説してきました。
どれも今すぐ始められる内容ですが、実践するうえで注意点があります。
業界研究の効果を最大限に発揮するためにも、これから紹介する3点に必ず注意してください。
業界を絞りすぎない
少なくとも3つ以上の業界について調べましょう。
志望業界がすでに決まっていたとしても、1〜2つの業界しか研究しないのは大変危険です。
どんなに業界研究していても、いざ企業説明会や選考に参加してみたら思い描いていたイメージと違ったり、自分と業界とのミスマッチを感じることはよくあります。
また「やっぱり違う業界を見てみよう!」と思っても、すでにインターンシップや本選考のエントリー期限が過ぎてしまっていたら手遅れです。
就活初期の段階でどれだけ幅広く業界研究するかが今後の就活の命運を左右します。
先入観だけで「この業界は自分には合わないだろう」と判断せず、できる限り多くの業界の情報を集めるようにしましょう。
業界研究の目的を見失わない
業界研究を進めていくと、業界の情報を集めることだけに注力してしまう場合があります。
しかし業界研究の目的は、「自分に合った業界・職種かどうか見極めること」です。
情報を集めることばかりに気を取られ、本来の目的を見失わないようにしましょう。
業界について調べた後は自己分析の結果と照らし合わせ、自分と合っている業界なのか必ず確認してください。
自己分析ノートとは別にまとめる
業界研究で得た情報は、自己分析ノートとは別のノートにまとめるようにしましょう。
就活用のノートとして、自己分析・業界研究・企業研究などのあらゆる内容を1冊にまとめるのはあまりオススメできません。
就活では、自己分析の内容と業界・企業の情報を照らし合わせて、双方のマッチングを確かめることが重要です。
そのため全ての内容を1冊にまとめるよりも、自己分析用と業界・企業研究用の2冊に分けた方が自分と合った業界・企業なのかが見極めやすくなります。
就活用のノートをまだ1冊しか用意していない場合は、すぐにもう1冊用意するようにしましょう。
業界研究が終わった後のアクションプラン
業界研究は、自分に合う企業を見つけるための第一歩。
業界研究を踏まえてさらに行動を起こしていくことが納得のいく就活に繋がります。
ここでは業界研究が終わった後のアクションプランを3つ紹介しますので、ぜひ実践してみてください。
売上高トップ3の企業を調べる
業界研究により志望業界が絞れたら、その業界における売上高トップ3の企業について詳しく調べてみましょう。
「◯◯(企業名) 新卒」とインターネットで検索し、採用サイトを見るだけでも十分な情報が得られます。
大手企業ほど採用サイトのコンテンツが充実しているため、今後の展望や具体的な仕事内容が知れるはずです。
もちろん売上高トップ3以外の企業について調べてもよいですし、実際に企業説明会に参加してより詳細な情報を集めるのもよいでしょう。
各業界のランキングは本サイトでも紹介しています。ぜひこちらから気になる業界の記事を読んでみてください。
インターンシップや就活イベントに参加する
業界研究が終わったら、本当に自分に合う業界なのか見極めるためにインターンシップや就活イベントに参加してみましょう。
インターネットだけで得られる情報にはどうしても限度があります。
自分のイメージと実際の仕事内容のギャップを埋めるために、インターンシップに参加して実際の業務を体験したり、就活イベントでより詳細の情報を集めましょう。
本サイトでは就活イベントも随時紹介しています。気になるイベントがあればぜひ参加してみてください。
OB・OG訪問でリアルな情報を得る
業界研究すると、書籍やインターネットの情報だけでは解消できない疑問も出てくると思います。
そんなときはOB・OG訪問をしてみましょう。
実際に働いている人に質問することで、業界に関する疑問を解消できるうえにリアルな情報を得られます。
またOB・OGは同業他社を見たうえで入社を決めているはずなので、同業界内での経営戦略や社風の違いに関する情報も得られるでしょう。
「社会人と1対1で面談なんて緊張する…」・「事前に質問を考えたり、事後にお礼のメールを送ったりするのが大変そう…」と気乗りしない人もいるかもしれません。
しかしOB・OG訪問で得られる情報は、自ら行動した人のみが得られる貴重な情報です。
大学のキャリアセンターまたは各企業の担当部署へ相談し、OB・OG訪問でさらに詳細でリアルな情報を集めましょう。
まとめ
業界研究とは、世の中にどのような業界があるのか知り、その業界のビジネスモデルや仕事内容を理解すること。
自分に合った業界・職種かどうか見極め、入社後のミスマッチを防ぐことが業界研究の目的です。
業界研究は就活の視野を広げ、志望動機に説得力をもたせるためにも重要な作業。
今回紹介した方法を参考に、自己分析と並行してなるべく早い時期から始めるようにしましょう。
もし自己分析をこれから始める場合は、こちらの記事もぜひ合わせて読んでみてください。
【就活における自己分析の目的とは】なぜ就活の1番始めに自己分析をするべきのか?始める時期や自己分析のメリットまで解説!
自己分析も業界研究も、しっかり目的を理解したうえで行いましょう。