高校生のインターンシップについて解説!大学生になる前にやるメリットとは?入る際の注意点や高校生でも入れるインターンも紹介
はじめに
仕事を体験できるインターンシップは、高校生向けのものも開催されています。
しかし「わざわざ高校生で参加しなくてもよいのでは?」「高校生が参加できるインターンの探し方がわからない」と悩みを抱えている方もいるでしょう。
そこでこの記事では、高校生のインターンシップについて網羅的に紹介していきます。
最後まで読むと、参加するメリットや体験する内容・探す方法・参加時の注意点などが理解でき、参加するべきかどうか判断できるようになるでしょう。
インターンシップへの参加に興味をもっている高校生の方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
大学生と高校生のインターンの違い
大学生と高校生のインターンシップの違いは目的にあります。
大学生のインターンでは就職先選びが目的ですが、高校生の場合には進路決めが主な目的です。
高校生という早い段階で仕事体験をすることでより適切な進路選択がしやすくなります。
高校卒業後に進学を考えている場合でも、目指したい職業が決まることで最適な進路先を選べるようになるでしょう。
職業によっては、専門科目を学べる専門学校や大学の学科を卒業しなければ目指せないものもあるからです。
高校生のうちに決めておかないと選べなくなる職種もあるため、将来について考えておくことをおすすめします。
また、インターンに参加して目指したい方向性が決まらなかったとしても、インターンでの経験はその後のキャリアに役立つはずです。
今の時点でインターンに興味をもっているあなたは、キャリアに対してとても意欲的な人だと言えます。
高校生のうちからインターンに参加しようとする人は少ないため、他の学生と差をつけられるでしょう。
せっかく興味をもったのですから、ぜひインターンに参加してみてくださいね。
高校生のうちにインターンに参加するメリット
インターンシップに参加する人の大半は大学生ですが、高校生のうちに参加することで大きなメリットがあります。
具体的には以下5つです。メリットを意識しながら参加するとより学びが深まるので、ぜひここで確認しておきましょう。
- 進路選択に役立つ
- ビジネスマナーが身につく
- 働くことへの実感が得られる
- コミュニケーション能力が身につく
- 地域社会への貢献について学べる
①進路選択に役立つ
すでに紹介しましたが、高校生のうちに職業体験をしておくことで進路選択に役立ちます。
教科書で泳ぎ方を学ぶのと実際にプールで泳ぐのがまったく違うように、仕事を実際に体験することで印象が変わることもあるでしょう。
「楽しそうだな」「やってみたいな」と感じる職業があれば、インターンシップで体験してみてください。
目指したい職業について目星がついてない場合にも、さまざまな職業を体験することでやりたいことが見つけやすくなります。
インターネットなどで情報収集をしても興味をもてる仕事が見つからない方は、インターンに参加して職業への理解を深めてみてください。
②ビジネスマナーが身につく
インターンシップに参加すると、社会人に求められるビジネスマナーが身につきます。
インターンでは、社会人と同じように振る舞うことが求められるからです。
最初は戸惑うかもしれませんが、高校生のうちから身につけておくことをおすすめします。
就活面接や入社後にはビジネスマナーが求められるため、事前に身につけておくことでキャリアを有利に進められるようになるでしょう。
③働くことへの実感が得られる
インターンシップに参加すると「働くとはどういうことか」という理解が進みます。
アルバイトをしている方もいるかもしれませんが、社員とアルバイトに課せられる責任や任せられる仕事は違うものです。
インターンでは社員が普段行っている仕事について知る機会になるため、社員として働くことの実感が得られるでしょう。
④コミュニケーション能力が身につく
インターンシップに参加するとコミュニケーション能力が身につきます。
インターンでは社会人の中に入って社会人として扱われるからです。
学生生活ではあまり使う機会のない敬語を常に使う日々を過ごすことになり、最初は戸惑う人もいるかもしれません。
敬語には謙譲語・丁寧語・尊敬語の3種類があり、それぞれ使い分けが必要です。
インターネットで調べれば出てくる知識ではありますが、会話の中で自然に使えるようになるには実践するのが一番でしょう。
インターンを通じて社会人に必要なコミュニケーション能力を磨いてみてください。
⑤地域社会への貢献について学べる
働くことは給料を得るだけでなくて、地域社会への貢献にもつながるものです。
「自分が行った仕事が社会に対してよい影響を与えている」と実感すると、仕事のやりがいも見つけやすくなるでしょう。
さらに視野を広げれば「身の回りにある商品やサービスは誰かの仕事でできている」ことも実感し、世界を見る目も変わるはずです。
「仕事=辛いもの」というイメージがある人も多いかもしれませんが、インターンシップを通じて仕事の楽しさにも目を向けてみてください。
高校生向けのインターンでは何をするのか
メリットに魅力を感じた方は「インターンに参加してみたい」と考え始めたかもしれません。
次に気になるのが「インターンで何をするのか」でしょう。
インターンにおいては社会人に混じって実際の業務の一部を行います。
リアルな仕事を経験できるので、自分が楽しいと感じる仕事を探しやすいです。
そして、高校生向けのインターンには以下2つの特徴があります。
- 給料は出ない
- 長期休み前に募集が出る
①給料は出ない
インターンでは実際の業務に携わりますが、給料は発生しません。
インターンをするという経験自体が高校生にとっての報酬になると考えられているからです。
そのため、給料を得る目的でインターンへ参加するのはやめた方がよいでしょう。
給料が欲しい方はさまざまなアルバイトを経験しながら、キャリアについて考えるとよいかもしれません。
また、職場までの交通費や昼食代なども基本的に自分で支払うことになります。
かかる費用についても募集前に確認するようにしてくださいね。
②長期休み前に募集が出る
実際の業務が行われる平日では、高校生は学校があるため参加できません。
そのため、高校生向けのインターンは夏休みなどの長期休み前に募集が始まります。
具体的な時期はインターンによって異なりますが、長期休みのおよそ1ヶ月前に募集されることが多いです。
部活動に励んでいる方は大会などとスケジュールが重なる可能性もあります。
開催日程については募集文でしっかり確認するようにしてくださいね。
高校生が参加できるインターンの種類
高校生が参加できるインターンシップはおよそ以下4つに分けられます。
- 大学
- 民間企業
- NPO・NGO
- 公務員
それぞれ学べることが違いますので、あなたが希望する経験ができるインターンを選んでみてください。
①大学
大学で高校生のインターンを募集している場合があります。
大学のインターンでは、イベントの補助スタッフとして働いたり、図書館などの付属機関のスタッフとして働いたりすることが多いようです。
大学で働く人の仕事内容がわかりますし、大学の雰囲気や大学生活がどんなものかを間近で見られます。
大学で働くことを検討している人や大学への進学を検討している人におすすめです。
②民間企業
一般的な民間企業では、福祉・製造・ITなどさまざまな分野のインターンがあります。
民間企業でのインターンはなんと言っても、それぞれの分野について知れるのが大きな魅力です。
「この分野で働きたい」という希望がある人は、気になる企業や職種が体験できるインターンに参加してみてください。
③NPO・NGO
NPOやNGOでインターンも募集されていることがあります。
- NPO:営利を求めずに社会課題の解決を目指す団体
- NGO:非政府で成り立ち、営利を求めず国際的な問題の解決を目指す団体
NPOとNGOに共通するのは、営利を求めずに社会的な問題の解決を目指していることです。
多くのインターンではお金を得るために必要な仕事はどんなものかを学べるでしょう。
一方、NPO・NGOのインターンでは地域社会への貢献などについて深く学べます。
社会的な課題の解決に興味がある方やNPOやNGOへの就職を考えている方におすすめです。
また、NPOやNGOへの就職を考えていない場合でも、仕事のやりがいや人とのつながりの大切さを学びたい人は参加してみるとよいでしょう。
④公務員
都道府県や市区町村で働く公務員の仕事を体験できるインターンです。
地域イベントの運営や各種手続きのための書類作成など、実際の公務員が行う業務を体験できます。
公務員は有給や産休育休などが取りやすかったり、給料も安定していたりなど福利厚生が充実している職業です。
公務員になるためには公務員試験を受ける必要があり、受験準備には時間がかかります。
時間をかけて勉強し試験に合格して公務員になっても、仕事にやりがいを感じられなければ辛いでしょう。
公務員に興味をもっている人は、インターンに参加して自分自身が公務員の仕事に向いているかどうかを確かめてみることをおすすめします。
高校生が参加できるインターンの探し方
前章でインターンの種類について紹介しました。「実際に参加してみたい」と感じた方もいるでしょう。
インターンに参加する場合にはインターンの募集を探して応募する必要があります。
高校生向けのインターンを探す方法は以下2つです。
- 企業などの公式サイト
- インターン募集サイト
①企業などの公式サイト
大学・民間企業・NPO・NGO・役所の各公式サイトにてインターンの募集がされていることがあります。
複数のインターンを比較するのは難しいですが、気になる参加先の情報をチェックしたいときに向いている方法です。
目当ての参加先が決まっている場合には、インターネットで検索してそれぞれの公式サイトを確認してみましょう。
②インターン募集サイト
さまざまなインターンの情報が集まっているサイトから探す方法です。
参加したいインターンの目星がついていない場合に向いている方法と言えます。
サイトによってはNPOなど、特定のインターンに特化しているサイトなどもあるので活用するとよいでしょう。
参加したいインターンの分野が決まっている場合には「NPO インターン」などで検索して、専用サイトを見つけてみてください。
高校生がインターンに参加するときの心構え
インターンシップに参加する際には「何を学びたいのか」を明らかにしておきましょう。
目的意識なしに参加すると「何のために参加したんだろう…」などと迷ってしまうからです。
学びたいことを明らかにして学びのあるインターンにしてみてください。
インターンシップでの目標を決める方法については以下の記事で解説しています。
また、インターンに参加した後には、振り返りを行って学んだ内容を整理しましょう。
学んだことを活かして、その後の進路はどうするのかを考えてみてください。
高校生がインターンに参加するときの注意点
インターンシップの中には過剰な労働を強いたり、パワハラやセクハラが行われたりするようなものもあるので、注意が必要です。
社会経験の少ない高校生の中には「社会人は大変なんだな…」などと考えて我慢してしまう人もいます。
もちろん、経験が足りていないことが原因で辛く感じることもあるかもしれませんが、不当なインターンも存在するのも事実です。
通常のインターンなら、参加している高校生を1人にして仕事をさせたり、社員と同様の責任を負わせたりすることはありません。
このような場合には、インターンという名目であなたの労働力を搾取されている可能性があります。
「なんかおかしいな?」「辛すぎる…」などと感じた場合には、労働基準監督署や学校の進路相談室などに相談しましょう。
まとめ
高校生のインターンシップについて紹介しました。
大学生になる前にインターンを経験することで、進路選択の幅が広がったり、本当にやりたいことが早く見つかったりします。
せっかく興味をもってここまで記事も読んだのですから「今行かなくてもいいかな…」などと考えず、ぜひ参加して経験を積んでみてくださいね。
また、インターンへの応募が多い場合には、エントリーシートの提出や面接などの選考が課せられます。
インターンへ参加する場合には、選考への対策もしておきましょう。
エントリーシートの書き方や面接対策については、以下の記事を参考にしてくださいね。