【コンサル業界:図解で3分解説】どんな仕事をやる?向いている学生や今後の動向、企業ランキングも紹介
はじめに
企業を経営していく中で発生する課題の解決について、助言を行うコンサルティング業界。
高年収を目指しやすい業界でもあるため、就活生からも人気があります。
とは言え、「実際にどんな仕事なのかよくわからない」と感じている人もいるかもしれません。
そこでこの記事では、コンサルティング業界について網羅的に紹介していきます。
最後まで読めば、仕事内容やビジネスモデル・向いている人の特徴などが理解でき、自分に向いているかの判断がしやすくなるでしょう。
自分が向いている業界を探している人やコンサルティング業界に興味がある人は、ぜひ参考にしてみてください。
業界研究をする前に
コンサルティング業界の研究に入る前に、そもそも業界研究とはなんのために行うのかを確認しておきましょう。
目的意識をはっきりもつことで、より就活をスムーズに行うための情報を集められます。
業界研究の目的は、業界や職種についての理解を深めてミスマッチを防ぐことです。
仕事は日常生活の多くの時間を割くものであるため、ミスマッチが起きてしまうと多大なストレスを抱えてしまいます。
あなた自身が生き生きと仕事をするためにも、業界研究をしっかり行っていきましょう。
「いまいち業界研究のやり方がわかっていない」という人は、先に以下の記事を読むことをおすすめします。
コンサルティング業界とは
まずは、コンサルティング業界の全体像を理解していきましょう。以下3つを順番に紹介していきます。
- コンサルティング業界の概要・ビジネスモデル
- コンサルティング業界の基礎知識
- コンサルティング業界の売り上げランキング
①の概要・ビジネスモデルでは、コンサルティング業界がどのように収益をあげているのかを紹介します。
お金の流れがわかれば、収益をあげるためにどうすればいいのか、今後も収益をあげていけるかの見通しがつくでしょう。
②の基礎知識では、コンサルティング業界の全体像を紹介します。
同じ業界でも仕事内容が違うことが理解できますので、自分に向いている仕事を見つけるために役立ててみてください。
③では企業ごとの売り上げランキングを紹介します。
ランキング上位の企業について調査すれば、より業界についての理解が深まるのでぜひ活用してみてください。
コンサルティング業界の概要
コンサルティングはクライアントに対して助言を行い、その対価としてコンサルティングフィー(手数料)をもらいます。
コンサルティングフィーは、以下3つの要素から計算するのが一般的です。
- コンサルタント1人あたりの単価
- プロジェクトに関わる人数
- プロジェクトの期間
以上3つをかけて計算する、人月商売(にんげつしょうばい)です。
人月は単位で「1人月=1人あたりが1ヶ月でこなせる作業量」を意味します。
IT関連の業界で使われることが多いので、覚えておいてください。
コンサルティング業界の基礎知識
コンサルティングを行う企業をコンサルティングファームと呼ぶので、覚えておきましょう。
コンサルティングファームは大きく分けると、上の図のように5種類があります。
- IT系:ITを駆使して業務効率化や経営管理を行う
- シンクタンク系:官公庁をクライアントに経営やITコンサルティングを行う
- 戦略系:大手企業の経営戦略についてコンサルティングを行う
- 業界特化系:特定の業界に対してコンサルティングを行う
- 総合系:あらゆる業界において戦略やITなどのコンサルティングを行う
また、以上5つに当てはまらないコンサルティングファームの種類もあります。
コンサルティング業界や仕事に興味がある場合には、さらにリサーチしてみてくださいね。
コンサルティング業界の売り上げランキング
コンサルティング業界の売り上げランキングは以上のようになっています。
ランクインしている企業はどのコンサルティング分野に属しているかなど、ここまでの記事の内容と照らし合わせてみてください。
業界全体の動きが見えてくるでしょう。
コンサルティング業界の現状と今後の動向
続いて、コンサルティング業界の動向を見ていきます。
安定的に仕事をし続けたり、昇給を狙ったりしたいのであれば、伸びている業界に就職するようにしましょう。
業界自体が衰退している場合、仕事の量も給料も下がってしまうからです。
コンサルティング業界の現状と今後の動向を紹介しますので、伸びている業界なのかどうか確認してみてください。
また、業界の変化によって業界で働く人に求められるスキルも変化します。
「コンサルティング業界に就職するなら今後どんなスキルが必要なのか?」についても注目しながら読んでみてくださいね。
コンサルティング業界の現状
以上のグラフのように、コンサルティング業界は緩やかながら右肩上がりの成長を続けています。
業界全体の売り上げが伸びているので、人材募集も多く待遇もよい傾向にあると言えるでしょう。
また、最近はコンサルティングだけでなく、実務まで担当することも増えています。
たとえば、webサイト運営のコンサルティングをした上でコンテンツも作成するような形です。
そのため、他職種との関わりが増えており、それによってコンサルタントは他職種の知識も求められるようになってきています。
コンサルタントになりたいのであれば、関わる他業界についても知識を深めておくようにしましょう。
コンサルティング業界の今後の動向
日本のコンサルティング業界の業界規模は8,000億円程度と言われていますが、世界では数兆円規模ほどもあると予想されています。
とくにアメリカではコンサルティングの活用が非常に盛んです。
世界から見ると日本のコンサルティングは、あまり活用されていないと言えます。
今後、コンサルティングを活用するメリットをどう伝えていくかで業界の行先が決まるでしょう。
また、新型コロナウイルスの影響で非対面での対応を求められることが増えてきています。
コンサルティング業界への就職を検討している人は、気になる会社が「非対面に対応しているかどうか」にも注目してみてください。
コンサルティング業界の仕事内容
続いて、コンサルティング業界における具体的な仕事内容を見ていきましょう。
コンサルティング業界には、主に以下4つの仕事があります。
- パートナー
- マネージャー
- コンサルタント
- アナリスト
ここで紹介するのはあくまで代表的な仕事です。
コンサルティング業界に興味がある人は、他の仕事についても調べてみるとよいでしょう。
①パートナー
パートナーの主な仕事は、コンサルティング案件を獲得する営業と経営です。
コンサルティング業界のトップに当たる職種になります。
業界内の分野によっては以下のように呼ばれることもあるので覚えておきましょう。
- ディレクター
- プリンシパル
- ヴァイスプレジデント
②マネージャー
マネージャーは業務行う上でのさまざまな管理を行う仕事です。
- クライアントとの交渉
- プロジェクトの進捗管理
- 予算の管理
プロジェクトをまとめるリーダー的存在と捉えるとわかりやすいでしょう。
プロジェクトマネージャーやマネージコンサルタントなどと呼ばれることもあります。
③コンサルタント
コンサルタントはクライアントに対して直接助言を行います。
自分自身で情報収集・分析を行う必要があるため、コミュニケーション能力や分析能力が必要です。
場合によっては、クライアントへの提案のみを行う場合もあります。
④アナリスト
アナリストはクライアントに必要な情報を集め、分析する仕事です。
基本的に地道な作業ですので、コツコツと努力を続ける能力が求められます。
アソシエイトやリサーチャーと呼ばれることもあるので、覚えておくとよいでしょう。
コンサルティング業界に向いている学生
ここまでの内容で、コンサルティング業界について理解が深まったでしょう。
しかし、「自分に向いているかわからない」と感じている人もいるかもしれません。
ここでは、コンサルティング業界に向いている学生の特徴を5つ紹介していきます。
- 体力がある人
- 論理的思考ができる人
- コミュニケーション能力がある人
- 適切にストレスと向き合える人
- 思いやりがある人
自分に当てはまらないものがあっても、これから身につけるよう意識していけば問題ありません。
身につける方法についても紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
「自分には足りないな」と感じるものがあれば、とくに重点的に実践していきましょう。
①体力がある人
体力のある人は、コンサルティング業界に向いてます。コンサルティング業界の仕事は、業務が多い時期には夜遅くまでかかることもあるからです。
頭を使う仕事というイメージが強いので、意外だと感じた人もいるかもしれません。
しかし、クライアントが大きな課題を抱えている場合には、分析に長い時間がかかります。
コンサルティング業界の仕事は長い時間集中し続ける体力が必要なのです。
バランスの取れた食事と適度な睡眠・運動を心がけて、体力をつけてみてください。
また、疑問に思ったことをとことん考え続けるなど、考える持久力も意識してきましょう。
②論理的思考ができる人
クライアントに提案する内容は、論理的に筋が通っている必要があります。
論理的な内容でなければ、クライアントは納得してくれませんし、実際に行動することもないからです。
なんとなくのイメージや自分の主観的な考えではなく、データに基づいて論理的に考えていきましょう。
学校のレポートや論文課題などをうまく活用すると、論理的思考を磨けますよ。
③コミュニケーション能力がある人
コンサルティングの仕事はコミュニケーション能力が求められます。
クライアントやチームメンバーとのやりとりが必要だからです。
プロジェクトをよい方向へ導くためには、正しいことを伝える必要があります。
しかし、正しいことは時に人の心を傷つけてしまう場合もあるため、伝え方には細心の注意が必要です。
普段の友達付き合いなどで伝え方を意識すると、自然とコミュニケーション能力を伸ばせますよ。
④適切にストレスと向き合える人
適切にストレスと向き合える人は、コンサルティング業界に向いています。
コンサルティングの仕事は常に人とのつながりがあり、自分自身の思い通りになることの方が珍しいからです。
思い通りにいかないとストレスが溜まりやすいため、ストレスとうまく向き合えないと精神的に追い詰められてしまいます。
自分自身がどのような時にストレスを感じやすいのか、何をしている時にストレスから解放されるのかなどを知っておきましょう。
休日などにストレス発散ができる趣味を見つけてみてください。
⑤思いやりがある人
相手の気持ちを考えられる思いやりのある人は、コンサルティング業界に向いています。
コンサルティングを長く続けていると、同じような悩みを抱えているクライアントと出会うこともあるでしょう。
そのような場合、「またこの問題か…」「それなら〇〇すれば解決するのに…」と苛立ちを感じやすいです。
しかし、問題に直面しているクライアントはそうではありません。問題に対する理解も浅く、乗り越えること自体を難しく感じています。
そんなクライアントに対して、「またか…」というような態度では、伝えられることも伝えられなくなってしまうでしょう。
クライアントからすれば「自分たちのことを理解してくれていない」と感じ、話を聞く意欲がなくなるからです。
クライアントにしっかり助言を伝えるためにも、クライアントの立場に立って考える思いやりを大切にしましょう。
日頃から相手の立場に立って考える癖をつけてみてください。
まとめ
コンサルティング業界について紹介してきました。
コンサルティング業界は全体的に成長を続けているので、将来は明るいと言えるでしょう。
ただ、実務まで行うことを求められたり、非対面での業務をしなければいけなかったりなどの変化もあります。
コンサルティング業界への就職を前向きに検討するのであれば、実務や非対面に対する企業の対応に注目しましょう。
変化に対応できない会社は売り上げが下がり、衰退する可能性があるからです。
もちろん、会社や仕事が自分に合うかどうかも吟味してくださいね。
コンサルティング業界は常に他の業界と関わる仕事です。
他の業界についての知識ももっておくと、コンサルティングで関わりたい業界が見つかりやすくなるでしょう。
関連が深い業界として、成長を続けているIT業界を挙げておきます。とくにIT系のコンサルティングに興味がある人は、ぜひ以下の記事も読んでみてくださいね。