【通信業界:図解で3分解説】どんな仕事をやるの?向いている学生や今後の動向、企業ランキングも紹介
はじめに
私たちの生活を支えている電話回線やインターネットなどを提供している通信業界。
身近にあるものだからこそ「自分も携わりたい」と思う学生も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、通信業界について紹介していきます。
最後まで読めば、通信業界の基礎知識や仕事内容・今後の動向・向いている学生まで網羅的にわかるでしょう。
就活のための業界研究に活用してみてください。
業界研究をする前に
通信業界の紹介に入る前に、業界研究の目的を明らかにしておきましょう。
なんとなくの感覚で進めてしまうと、思うような成果が得られないからです。
業界研究は、業界に対する理解を深め、あなたに向いている業界や職種を見つけるために行います。
向いていない業界や職場に入ってしまうと仕事を楽しめません。
ミスマッチを防ぐためにも、しっかりと業界研究を行うようにしてください。
なお、業界研究のやり方や注意点については以下の記事で紹介しています。
「業界研究に関する知識が足りないかもしれない。」と感じる人は、先に以下の記事を読んでおいてくださいね。
通信業界とは
まずは、通信業界についての基礎的な理解を深めていきましょう。
以下3つについて紹介しますので、チェックしてみてください。
- 通信業界の基礎知識
- 通信業界の概要
- 通信業界の売り上げランキング
通信業界の基礎知識
通信業界は大きく分けると以下2つがあります。
- テレビ業界:テレビなどのマスコミ
- 通信インフラ業界:インターネット関連
①テレビ業界
テレビ業界については、以下の記事で紹介しているため、この記事では通信インフラ業界をメインに扱います。
テレビ業界について知りたい人は、以下の記事を参考にしてください。
情報源によっては、通信業界にテレビ業界を含まないケースもあるようです。
認識のズレを防ぐためにも、業界研究をする場合には通信業界にテレビ業界が含まれているのかを事前にチェックしましょう。
この記事でテレビ業界を含む場合には注意書きを付け加えるので、安心して読み進めてください。
②通信インフラ業界
通信インフラには以下3種類があります。
- 固定回線:電柱などから有線で接続する回線
- 無線(移動)回線:Wi-Fiや5Gなど電波で接続する回線
- 海底ケーブル・衛星通信:人工衛星や海底のケーブルから海外へ接続する回線
固定回線には、CSなどのケーブルテレビも含まれます。
どの通信インフラを扱うのかによって仕事内容や必要な知識も異なるため、興味のある回線を見つけてみてください。
通信業界の概要
通信業界では、以上のように3種類のビジネスモデルがあります。それぞれ取引する顧客が異なるので、確認していきましょう。
①BtoB
BtoBは「Business to Business」の省略形で、企業を顧客とするビジネスモデルのことです。
通信業界においては、すでに紹介した3つの回線を企業に提供していきます。
企業が相手なので、扱う金額が大きい仕事です。「規模の大きな仕事がしたい!」という人に向いています。
②BtoC
BtoCは「Business to Consumer」の省略形で、個人を顧客とするビジネスモデルのことです。
たとえば、携帯電話などを販売する携帯ショップや、ネット回線を提供するインターネットサービスプロバイダー(ISP)がBtoCに当たります。
ISPは「フレッツ光」や「auひかり」などのネット回線をつなげる事業者のことです。
あなたも利用しているサービスがあるでしょう。BtoCは一般の人にも名前が知られているため、「有名企業に入りたい!」という人はBtoCを選ぶのがおすすめです。
③BtoX
BtoXは、顧客が企業の場合もあれば、個人の場合もあります。数学で分からない数字をXで置き換えるようなイメージをもつと、覚えやすいでしょう。
また、BtoXでは異業種とも協力しながらサービスを提供していきます。たとえば、自動運転技術は通信技術と自動車業界の協働です。
単純に通信技術だけを販売するのではなく、通信技術を活用した新しい商品やサービスを扱います。
新しい技術に興味がある人、時代の最先端で活躍したい人に向いているでしょう。
通信業界の売り上げランキング
業界に対する理解を深める際には、業界上位3つの企業について調べると効率が上がります。
大きな企業ほど情報発信をしており、公式サイトなどを確認すると業界に関する知識が手に入るからです。
通信業界の売り上げランキングを紹介しますので、上位3つの企業の公式サイトなどを確認してみてください。
なお、ランキングにはテレビ業界も含まれているので、注意しましょう。
企業について調べ、テレビ業界なのか情報インフラ業界なのかを確認するようにしてください。
通信業界の現状と今後の動向
もともと通信業界は、電気通信省が管理していました。
その後、日本電信電話公社が独占的に事業を行うようになり、1985年には自由化されて複数の企業が参入。
現在のような自由競争が生まれるようになったのは、意外にも最近のことなのです。
そんな通信業界は現在どのような状態なのか、今後はどうなっていくと予想されているのかを見ていきましょう。
通信業界の現状
通信業界の始まりが独占事業だったためか、NTTなどの大手企業がシェアを独占する状態が長く続いていました。
しかし、ソフトバンクやKDDIなどが参入したことで価格競争が起こります。
最近では楽天も通信事業に参入しており、さらに価格競争が激しくなっていくでしょう。
携帯キャリアにおいても、既存の通信設備を借りる格安SIMの登場でサービス利用料が下がっています。
販売店を介さないネットでの契約が増えていることも、価格が下がる要因の1つです。
接客を担当する販売員は、徐々に仕事がなくなる可能性もあるので注意しましょう。
通信業界の今後の動向
格安SIMへの乗り換えで障壁になっていた、SIMロックを禁止する動きが出てきました。
他社の通信回線を使えなくするSIMロックがなくなることで、価格競争が激化すると予想されています。
ユーザーの乗り換えが手軽になるため、より価格が安く利便性の高いキャリアに人が集まるようになるからです。
ユーザーとしては嬉しいニュースですが、売り上げを維持しなければならない携帯キャリアは難しい経営判断が求められます。
これから各社がどのようにサービスを展開していくのか、法整備がどのように変わるのかに注目していきましょう。
通信業界の仕事内容
通信業界の仕事内容を理解するために、職種について確認していきましょう。
大きく分けると、商品やサービスを開発する技術系と、商品やサービスの販売を担当する事務系があります。
- 営業・コンサル
- カスタマーサポート
- 技術系
- セールスエンジニア
何かを作り上げることに喜びを感じる人は技術系が向いています。
また、何かを人に紹介することに喜びを感じる人は、そのほかの事務系の職種が向いているでしょう。
ちなみにセールスエンジニアは、技術系と事務系の両方の側面をもつ変わった職種です。
そのほかにも、通信業界にはさまざまな職種があります。興味がある人はさらに調べてみるとよいでしょう。
①営業・コンサル
通信技術を使った商品やサービスを販売したり、活用方法を提案したりする仕事です。
人と密に関わるコミュニケーション能力が必要とされます。
人と関わることが好きな人や、通信技術を広めることにやりがいを感じる人におすすめです。
②カスタマーサポート
商品やサービスを利用した顧客からの相談を受け付ける仕事です。
顧客満足度を向上するとともに、相談内容から顧客が求めていること(ニーズ)を聞き出していきます。
顧客満足度が向上すれば、継続して商品やサービスを利用してもらえる確率が上がるでしょう。
ニーズを見つけ出すことができれば新商品や新サービス開発に役立てられます。
地味な仕事に感じるかもしれませんが、売り上げや新しい技術開発に役立つとても重要な仕事なのです。
人に寄り添うことが得意な人や、地道な努力を続けられる人に向いています。
③技術系
新商品や新サービスの企画・開発を行います。
世の中に必要とされているものを見つける観察眼や、新しい技術を見つける柔軟な発想が必要です。
世の中の流行に敏感な人や、新しいものを作り上げることが好きな人に向いています。
④セールスエンジニア
通信業界特有の職種として、セールスエンジニアがあります。
セールスエンジニアは、技術系と事務系の両方の側面を持ち合わせる珍しい職種です。
企画開発から制作・販売までをすべて担当します。1つのプロジェクトに継続して携われるので、仕事の成果が見えやすくやりがいが大きいです。
制作の過程においてはプログラミング言語を扱います。
プログラミングが好きである人や、人と接することが好きな人に向いている仕事と言えるでしょう。
通信業界に向いている学生
続いて、通信業界に向いている学生を紹介していきます。
- 流行に敏感な人
- 成果主義の考え方に抵抗がない人
- 論理的思考ができる人
以上3つの特徴のどれかに当てはまる人は通信業界に向いていると言えます。
あなたに当てはまるかどうか確認してみましょう。
①流行に敏感な人
通信業界では、常に新しい技術が開発され続けています。
世の中の流行を敏感に察知し、必要とされている新たな技術を見つける能力は、通信業界で重宝されるでしょう。
最新の通信技術に興味がある人や流行を追うことが好きな人は、通信業界でその特性を活かしてみてください。
「自分は流行に疎いな」と感じる人は、ニュースを見る習慣をつけるなどして流行への感度を高めていきましょう。
②成果主義の考え方に抵抗がない人
通信業界では、成果主義の考えが根深くあります。
常に移り変わっていく通信業界では、成長し続ける人材が必要とされているからです。
単純に経験年数が長いからといって、給料がアップする見込みは少ないと考えましょう。
逆に言えば、努力を続けて成長できる人は若いうちから高い給料を受け取ることも可能です。
成長意欲がある人・経験年数よりも結果で評価されるのが好きな人は、通信業界で活躍できるでしょう。
通信業界に限らず、終身雇用制度が崩壊し始めている現代では、成果主義の企業が増えていくと予想されています。
通信業界へ就職しない場合でも、成果主義の考え方は身につけておくと将来に役立つかもしれません。
勉強やサークル活動・趣味の活動でもよいので、目標を定めて努力してみましょう。徐々に成果主義的な考え方が身についていきますよ。
③論理的思考ができる人
通信技術は人の感情に左右されないシステムによって作られています。
システムを的確に理解するためには、論理的な思考が必要です。
データから客観的に分析したり、論理立てて考えたりするのが苦手は人は、通信業界に入っても仕事が辛くなるでしょう。
学校のレポート課題や論文を真剣に取り組めば、論理的思考を身につけられます。苦手意識がある人は、ぜひ挑戦してみましょう。
まとめ
通信業界について紹介しました。通信業界は、私たちの生活に欠かせない業界の1つです。
「多くの人の生活を支える仕事がしたい!」という人にとっては、やりがいを感じられる仕事と言えます。
また、通信技術は常に進化し続けているため、将来的な成長も見込める業界です。
さらに通信業界の理解を深めたい人は、IT業界の研究も行うことをおすすめします。
通信技術はIT業界と密接に関わっているからです。IT業界については以下の記事で解説しているので、参考にしてください。